ビタミンA （レチノール）*1やビタミンE （トコフェロール）*2は光や酸素によ って分解されやすい物質です。
そこで、ビタミン成分をマイクロカプセルに内包し、使用時にカプセルが破壊することで、いつでもフレッシュなビタミンを使用できるようにしようと考えました。
*1保湿、整肌成分 *2整肌成分

容器と粘度への工夫で
カプセルの沈降対策を実現

開発は失敗の連続でした。
いざマイクロカプセルを配合すると、カプセルが液の中沈んでしまう問題が発生しました。カプセルが沈まないようにするには、液の粘度を上げることが有効なのですが、粘度を上げると使用感が変わり、肌になじみにくくなってしまいます。

この問題を解決したのはトマトケチャップに使われている技術でした。トマトケチャップは容器から出すときは粘度が下がってなめらかに出すことができますが、食品にかかった後は粘度が上がって食品の上にとどまる性質があります。この技術を応用することで、カプセルの沈降を防ぐことができるのではと考えました。

すなわち、液が容器内で保管されているときは粘度が上がることでカプセルの沈降を防ぎ、容器から出し肌に使用するときは粘度が下がり、肌なじみがよくなるように設計すればよいのです。
これによってカプセルの沈降を防ぎつつ心地よい使用感を演出することが出来ました。